1月14日(日)
会社の事~その6 1992シゲモリさん
シゲモリさんは前社長のお兄さんです。
前回の記事に書いたように、92年の春に会社を退職しています。
ダンナは入社当時から現場の仕事をシゲモリさんに教えて貰ったそうです。
ダンナは師匠の様な人と言います。
前社長がこの会社を興そうとしていた頃、シゲモリさんは大きな土建屋の中で、自分の組を持って働いていました。 筋金入りの職人さんです。
会社の営業許可(業法)を取るに当たり、必要と言うことで、前社長に無理矢理頼み込まれ、お弟子さんを数人連れ会社の創業に参加しました。
寡黙で淡々と仕事をこなし、妥協を許さない厳しい人でした。
勿論、自分にも厳しく、現場に遅れが出る事など許さない人です。
ダンナが私に 「 奴はロボットだよ」 と、言ったことがあります。
私は、ん~ そうかもね~と応えたかも知れません。
89年頃 シゲモリさんは事務所に上がることになります。
職人としてでは無く、現場監督として働くことになりました。
本人の希望ではなく、前社長の指示でした。
前社長が会社を離れるために、考えたことだったのかも知れません。
現場監督としてのシゲモリさんは、やはりロボットでした。
真面目な仕事ぶりにますます磨きが掛かった様でした。
責任感の強い彼が益々の責任を背負って仕事をしていたのでしょう。
シゲモリさんの様子が変ったのは91年春頃だったと思います。
最初は仕事にムラが出たり、以前より考え込むことが多くなった程度でした。
その後、体調不良を理由に、会社を休むことが多くなりました。
が、「 シゲモリさんも歳なんだよ 」位に考えていました。
シゲモリさんに引導を渡したのは、彼の奥さんでした。
彼の奥さんは精神科の看護婦さんでした。
彼女の渡した引導は「 あなたは、鬱病だよ! 」 ・ ・ ・ でした。
そう言われたことを事務所で話していました。
重たい物を背負ったような告白でした。
それからのシゲモリさんは、ぼろぼろでした。
仕事は、ダンナがフォロー出来ましたが、本人は早退や休みが続き、秋頃には出社することが出来なくなりました。
92年の春、シゲモリさんは退職する旨を伝えに出社しました。
応接の長いすに座り、話し始めた彼は以前の彼ではありませんでした。
病院に掛かっている事。 薬を飲んでいるので、車の運転が出来ない事。
自分の行動を覚えていられない事を話し、もう仕事には戻れないと言いました。
お酒に酔ったような口調も薬のせいだったのでしょう。
帰り際、シゲモリさんは立ち上がりダンナに握手を求めました。
差し出したダンナの手を両手で握り、自分の息子より若いダンナに向かい
「 頑張ってください! 」 そう言いました。
大きくしっかりした声でした。
「 早く良くなって、また一緒に仕事をしようね 」
ふわーっとした足取りでシゲモリさんは帰っていきました。
今でも職人さんとして働いていたら ・ ・ ・
少しいい加減な事が出来る人だったら ・ ・ ・
奥さんが、あんな事を言わなかったら ・ ・ ・
私たちが早く気づいて、あげられたら ・ ・ ・
そんな事を考えていた。
ダンナが自分の席に戻って、チーンとハナをかんだ。
目が赤かった。
ダンナ : 「 シゲモリさん ・ ・ ・ 泣いてた 」
私 : 「 そお 」
メンタルな部分は本人も気がつかないうちに進行しているから厄介かも。
シゲモリさんのように仕事が引き金となる人は近年増加の一途だし。。。
自分も借金が原因で、仕事に集中できない時期がありました。
おそらくは借金鬱かもしれません。
今はどうかというと、自分ではわかりません。
仕事の評価は管理者が下すものだから。
風船は空気を送り続けると必ず割れる。
適度な空気圧、息抜きはホント重要だと思います。


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おそらく今でもそういった事態にいつ陥ってもと思うのですが…
皆さんのおかげでがんばってます。
鬱病は真面目中谷多いそうです。
典型的日本人気質にはついてまわるものかも知れません。
鬱病を自覚する、依存症もそうでしょうけど…
本人は抵抗ありますよ、やっぱ。
私自身それを受け入れるまで…
すごい葛藤ありましたから。
今の世の中は…
真面目な人間ほど損をするのかもしれません。
責任感が強いほどババをつかむのかもしれません。
シゲモリさん、お気の毒でしたねぇ。
ロボットと称される位、人にも自分にも仕事にも厳しい方だったんでしょうね。
それだけ一途な職人さんだったという事でしょうけど、管理職への転職が引き金になったのでしょうか?
「自分ならできる事」と「人に教えてできるようにする事」は
まったく別物で、正に「名選手名監督にあらず」という事なんでしょうが、責任感の強い人ほど求めるレベルが高くなりがちで
現実とのギャップに苦しむうちに精神まで蝕まれてしまわれたのでしょう。
仕事以外に何か息抜きできるものがあれば、また結果も違ったのでしょうが、@2号殿の言われるとおりだと思います。
とかく「効率的」だの「要領よく」だのが求められる今の社会は、
真面目で責任感の強い職人気質の方には、つくづく生き難い社会になってるんでしょうね。
シゲモリさんが無事回復されておられる事を祈念申し上げます。
本人が気付かないうちに進む物なんですねぇ。
シゲモリさんは失敗をすると凄く落ち込むんですよ。
勿論、自分でフォロー出来るのですが、修正できたことより失敗した事の方が大きいようでした。
気分を変えられなかったのでしょう。お酒でも飲めるといいのですが。息抜きは大切ですね。
ともっちさん
ん~私はあまり詳しくないのですが・・・
こんな風にあちこちに足跡を残すこともアクセスアップにつながると思います。
Nightfly67さん
鬱病は自覚できるところが、やっかいですねぇ。
まぁ自覚できない病気の方がやっかいですが・・
認識した時点で、自分で自分を追い込んでしまう
そんな風に感じました。
いつの世の中も真面目な人が損をするのかも知れませんよ。
mpapaさん
シゲモリさんは中学校も出てないんですよ。
丁稚に出て家族を助けながら職人さんになったんです。
そお言えば、彼はいつも漢字の勉強をしていました。
事務所の新聞にも漢字の書き取りをしていました。
多分、私たちより漢字を知っているのに 彼の中ではいつまでも自分は学校を出ていない人間 だったのでしょう。
ダンナから見て、彼は名監督であっても彼の中ではいつまでもただの選手(職人)だったのかも。